イングリッシュガーデン紀行

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3月(March)

長かった冬も終わりを告げ、いよいよ春! 街中や花屋さんには”春”を感じる植物たちがいっぱいになってきました。なんだかうきうきするそんなシーズンですね。

イギリスも冬は特に暗く静かな時、みんなこの春を本当に待ち望んでいます。変わってくるのは日のまぶしさ! なんだか”きらきら”しています!!! そして、羊の出産! 羊を飼っている農家の多いイギリスは3月になるとかわいい子羊たちが母親と一緒に外を走っています。

大人の羊はいつ見ても、静かに座っているか、草をもくもくと食べているか・・・ですが、子羊は元気にグリーンの芝の上を飛び跳ねている姿がなんとも”春”です!

そして、私たちのガーデンにもよく出てきた”ウサギ”! 

このころから、ピーターラビットのような茶色の野うさぎたちが春の目覚めと共に野原やガーデンにやってきます。

確かにかわいい・・・しかし、ガーデンのかわいい新芽を食べて、木々の新しい樹皮を食べて・・・とあまり歓迎されない動物ではあります。

そのためガーデンでは、ワイヤーネットを張ったり、幼木にはすそをプラスチックの筒のようなもので巻き、ウサギ対策に頭を悩ませるときでもあります(>_<)

この時期はラッパ水仙の時でもあります。イギリス全体どこでも、ラッパ水仙は群集して植えられていて黄色いカーペットがよく見受けられます。そして、春1番のフラワーショーも水仙から始まります。まだ、たくさんの花々を見るショーではありませんが、ガーデニングを愛する国ならではのスタートですね。

ガーデンセンターも日本と同じく、この時期から苗物・ハンギングバスケット(作られたもの)が軒下を飾ります。新しいガーデン家具や庭の小物・・・ほんのり寒さは残っていても、この国民ももうじっとしていられないといった感じです!

3月末になると、冬の間クローズしていたガーデンもオープンになったり、私のいたガーデンも無休になります。でもこの時期は目覚めの時。春本番を迎える準備として雑草抜きや果樹(りんご・洋ナシ)の肥料やりをすることで、5月に花々で美しい庭を眺めることができます。足元の小さな躍動感を感じながら、暖かい太陽の日差しを感じるこのときは最高です!

まだまだ地肌が見えるお庭ですが、新しい芽吹きを感じる3月。冬の間に構想を立てていたことが実行に移せる時。皆さんも、今年の新種の植物や新芽を眺めに是非日野店に足を運んでみませんか?

With Garden 日野店
福渡 雅子