春、球根や宿根草の新芽や木々の芽吹きが始まる季節になりました。皆様のお庭も、植物たちの鼓動が聞こえる日々になってきたのではないでしょうか?
私はWith Gardenで働く前に、イギリス・ロンドンで1年半ガーデニングの勉強をし、1年間イギリス北部湖水地方で庭師として働いていました。その中から、今回より、ガーデニングが大好きな皆様へ、少しでも耳よりな情報がお伝えできればとこのような企画を設けました。楽しんでいただければ幸いです。
さて、暗くて寒いイギリスの冬の終わりを告げる花は”スノードロップ”。木々の下に群生して白いベル状の花がグリーンの葉と共に大地に色を着けます。場所によっては、この時期だけ”スノードロップ、オープンガーデン”ということで数日間開くところがあります。2ヶ月ぶりに鳥のにぎやかな声が聞こえるのもこのころからでした。
そしてその後に顔を出すのは”ラッパ水仙”。日本水仙より倍ほどの大きさの黄色い花、その花々はすべて太陽の方を向いて今度は大地を黄色いカーペットにしてしまいます。そんな黄色いカーペットは、ロンドンの街角でも見ることができます。地方に行くと、これが見事に群生し思わず声を出してしまいそうになります。
冬のガーデンをイギリス人は”スケルトンガーデン”といい、木々の樹形や木々の間から見える冬の風景を楽しみます。4月になると木々の芽吹きが始まりこの”スケルトンガーデン”の隙間に緑が増えてきて、2週間もすると道路の上には緑のアーチができてしまいます。そして太陽の輝く日になると、「待ってました!」というようにイギリス人は外に出かけ、散歩・ガーデニングなどを楽しみ、公園では芝生の上で寝転んで読書やランチをします。西洋芝はやわらかいので!
お天気の良い日が本当に少ないイギリス、だからこそイギリス人にとって太陽・木々の緑・芝生・花々はこれからの時期、なくてはならない楽しみなんだと思います。私が太陽の暖かさと植物の目覚めに感動したのもこんな時期だったと思います。
これからも月に1回、私の触れたさまざまなイギリスの自然・ガーデン・人々・文化について、皆様に発信していこうと思っております。今後ともどうぞよろしくお願い致します。