イングリッシュガーデン紀行

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5月(May)

町の並木の新芽が一斉に芽吹き始めました。青空とこの黄緑色たちで、いつもと同じ町の景色も違って見える今日この頃ですね。

ヨーロッパの人々が大好きという5月。イギリスも新緑・咲き始める花々・すべてを美しく見せてしまうような太陽の日差し、これが5月でした!

世界どこでも同じですね。

イギリスは、世界の中で雨の多い国で有名ですが、5月はいちばん雨が少ない時期のような気がします。人間も植物も太陽の下で光合成を楽しむ季節のスタートです。

お天気といえば、イギリスはこの時期1日のお天気が晴れ→曇り→雨→晴れと日本の天気からは想像できないほど変化します。その代わり、虹を見る機会はたくさんあります。運がいいと3連の虹を見ることができることもあります! 外に1日いる庭師ならではの得点でしょうか?!

この時期ブルーベル(Hyacinthoides hispanica)が木々の下に、ブルーのカーペットを作ります。このブルーベルが自生する森は、自然が保護されたエリアのみ咲いています。花は学名のようにヒヤシンスの小型版といった感じで、花の形はベル状のムラサキブルーの花を付けます。そして、このカーペットからほのかな香りを発します!

それから石楠花(Rhododendron)。日本ではつつじが歩道をピンクに染める時期ですよね。遠い昔、イギリス人のプラントハンターがヒマラヤなどに石楠花を収集する旅に出かけ、キューガーデンの温室に集めたという話を聞きました。そのため、イギリスにはたくさんの石楠花の種類(常緑・落葉など)・色(ピンク・白・ムラサキなど)があります。中には香りのあるものもあります。

このころから、冬場閉めていたガーデンやプライベートガーデンも週末オープンし、みんなの待ち望んでいるガーデンショウが始まる季節になっていきます。春はなんだか希望に満ちて、ワクワクする季節ですね! これも、植物の成長パワーからなのでしょうか?!

With Garden 日野店
福渡 雅子